こんにちは、QUATRE(キャトル)です。
先日書いた手湿疹の治療の開始から1ヶ月経過しました。治療経過を追記していますが、薬が効いて湿疹は治まっているので、ステロイドを減らす治療に入っています。
治療経過はこちらの記事に追記しています。
1ヶ月前は手袋をしていても指を曲げるのも痛くて家事が辛かったのが信じられないくらい、指が動かせたり、水がしみないのが、とってもとってもうれしいです。
強力なステロイドが効いていることもあると思いますが、同時に、先生との問診で手湿疹の原因と思われる次亜塩素酸水で消毒をしたところを素手で触らないことも徹底しています。
手の治療と同時に使い始めた手作り緑茶化粧水は、私の肌には合っているようなので継続して使っています。
次亜塩素酸ナトリウムと次亜塩素酸水
勤務先の会社では、次亜塩素酸ナトリウムの希釈液と次亜塩素酸水で消毒を行っています。
某メーカーの「次亜塩素酸水」を3月に社内の消毒液として使用指示され、それ以降、詰め替え用のパックを支給され継続使用しています。
今さら感もありますが、次亜塩素酸ナトリウムと次亜塩素酸水の違いです。
(引用元:論座より)
安全な消毒液として注目を浴びた次亜塩素酸水ですが、安全性への疑問が払拭できず、調べてみました。
次亜塩素酸水といっても様々な種類があり、問題が指摘されていることが分かりました。
私と同じように手湿疹で悩まれている方の参考になればと思い、今日は、次亜塩素酸水について調べて分かったことをまとめてみることにしました。
次亜塩素酸ナトリウムとは
次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)は、水酸化ナトリウム(NaOH)と塩素(Cl2)を化学反応させて得られる物質で、次亜塩素酸ナトリウム水溶液は強アルカリ性(pH13程度)です。
2NaOH + Cl2 → NaCl + NaClO + H2O
ハイターやブリーチなどの塩素系漂白剤やカビキラーなどに入っています。
次亜塩素酸水とは
次亜塩素酸水は、次亜塩素酸(HClO)を主成分とする酸性の溶液です。作り方によって、電解型次亜塩素酸水と非電解型次亜塩素酸水に分けられています。
次亜塩素酸水|厚生労働省の定義
電解型次亜塩素酸水は、塩酸 (HCl)または塩化ナトリウム (NaCl)水溶液を電気分解して作られる水溶液です。
食品添加物として厚生労働省が認めている次亜塩素酸水は、この電解型次亜塩素酸水です。
次亜塩素酸水 Hypochlorous Acid Water
定義 本品は、塩酸又は食塩水塩化ナトリウム水溶液を電解することにより得られる、次亜塩素酸を主成分とする水溶液である。(引用元:厚生労働省HPより)
PHによって、さらに強酸性次亜塩素酸水、弱酸性次亜塩素酸水、微酸性次亜塩素酸水に区分されます。食品添加物として使っても安全と認められる塩素の濃度が決められています。
非電解型次亜塩素酸水
非電解型次亜塩素酸水は、電気分解以外の方法で作られる次亜塩素酸水です。作り方は、混合型、粉末型、イオン交換法などがあります。
混合型では、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)に塩酸(HCl)や炭酸(H2CO3)を混ぜて作られています。
NaClO+HCl→ HClO + NaCl(塩化ナトリウム)
NaClO+H2CO3→ HClO+ NaHCO3(炭酸水素ナトリウム)
次亜塩素酸水は効果ある?ない?
次亜塩素酸水は新型コロナウイルスの消毒に有効かどうか
経済産業省から依頼を受けたNITEの中間報告(令和2年5月29日)では「有効性が確認できない」という報道があり一時混乱しましたが、最終報告(令和2年6月26日)では、一定濃度以上の次亜塩素酸水は新型コロナウイルスの消毒に有効、とされました。
次亜塩素酸水は、以下のものを有効と判断しました。
・次亜塩素酸水(電解型/非電解型)は有効塩素濃度35ppm以上
・ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムは有効塩素濃度100ppm以上(引用元:NITE独立行政法人製品評価技術基盤機構HPより)
次亜塩素酸水チェック項目
一方で、次亜塩素酸水の商品情報が十分に書かれていないことが問題になっています。
いろいろなメーカーさんが家庭用殺菌剤として販売していますが、規格や基準がなく、安全性の根拠があいまいな商品が多く販売されているのが現状です。
次亜塩素酸ナトリウムを原料に、酸を混合するなどの製法でも「次亜塩素酸を主成分とする酸性の溶液」が製造できます。これには規格や基準が無く、成分も様々なものがあります。 (引用元:経済産業省HPより)
商品情報が確認できることは、安全性のひとつの目安になると言えます。
経済産業省、消費者庁、厚生労働省が共同でだしている周知文を元に、チェック項目をピックアップしてみることにしました。
製法・原料
- 電解型?非電解型?
- 非電解型混合タイプの場合、使っている化学物質を書いている?
- 非電解型で混合タイプでない場合、どうやって作っているか?材料は何か書いている?
液性・濃度・成分
- PHは?
- 濃度(mg/l または ppm)は?
- 製造日と使用可能期間は?
拭き掃除での有効塩素濃度
*ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム等の粉末を水に溶かすタイプ 100ppm以上
*その他の製法 80ppm以上
試験データ
試験日時・試験機関・方法・結果はある?
国際規格(ISO)、国家規格(JIS)、団体規格等で規定されているか?
安全性の根拠は食品添加物?
次亜塩素酸水は食品添加物だから安全、としている?
原料の次亜塩素酸ナトリウムも塩素も商品添加物だから安全、としている?
非電解型次亜塩素酸水で、食品添加物なので安全だとしている商品が目立ちますが、非電解型次亜塩素酸水は食品添加物ではありません。
次亜塩素酸ナトリウムや塩酸などを混合し希釈した、容器入りの次亜塩素酸水で高い除菌効果をうたう商品が販売されていますが、一般財団法人機能水研究振興財団によると、これらは食品添加物として指定されている次亜塩素酸水とは異なるものとされています(注 11)。これらは食品添加物として指定されたものではありません。(引用元:国民生活センターHPより)
<次亜塩素酸ナトリウムに薬品を混合し希釈して作製する“次亜塩素酸水”>
4. 薬品混合“次亜塩素酸水”は、食品添加物指定されている次亜塩素酸水とは似て非なるものです。すなわち、食品添加物同士を混合するからと言って安全とは言えません。製品の有効塩素濃度が高すぎて事故が起きていますし、混合によって化学反応が起きるので食品添加物として認められていません。(引用元:一般財団法人機能水研究振興財団「容器入り次亜塩素酸水の流通について(改訂版)」(2020 年 4 月 6 日)より)
手指の消毒に効果がある?
薬機法に基づく承認を得ている?
手指消毒等の効能効果を標榜した場合は、医薬品又は医薬部外品に該当 し、薬機法における指導等の対象となります。また、製品の有効性・安全性に関する試験情報を 公表するとともに、品質管理と消費者の安全に十分に留意ください。 (引用元:経済産業省HPより)
次亜塩素酸水の商品表示サンプル
以上を踏まえて、経済産業省が作成した商品表示のサンプルです。お手持ちの次亜塩素酸水の商品表示と比べてみてくださいね。
(引用元:経済産業省HPより)
検証
会社で使用している「次亜塩素酸水」を検証してみました。
ボトル
ボトルの表示を見ると、非電解型の混合タイプであることが分かります。
その他は、情報なしに等しいです。ボトルに書いてある成分は、「次亜塩素酸ナトリウム・水・酸性溶液」で、酸性溶液の化学物質は分かりません。
製造元ホームページ
そこで、製造元の会社のホームページを確認すると次の3点が確認できました。
- 濃度 100ppm
- 人の肌と同じ微酸性水溶液(PH6.5)なので手荒れしない
- 保存期間 未開封で2年間 開封後は3ヶ月
販売店ホームページ
さらに、販売代理店のホームページで、酸性溶液が塩酸であることが確認することができました。
次亜塩素酸水は肌荒れしないは本当?
次亜塩素酸水は肌に優しいが定説になっていますが、全く無害というわけではありません。塩素で肌荒れをする人は使用を控えるべきとされています。
3.利用する際の注意 次亜塩素酸水を使って対象物から新型コロナウイルスを除去する場合は、以下の点に注意が必要です。
・塩素に過敏な方は使用を控えるべきこと。
・飲み込んだり、吸い込んだりしないよう注意すること。
・次亜塩素酸水を、まわりに人がいる中で空間噴霧することはお勧めできないこと。 (引用元:経済産業省HPより)
この点は、私にとってはとても重要な事項でした。次亜塩素酸水で拭きあげた社内のドアノブ、パソコン、電話、ロッカーなどを触った後の、火傷をしたようにヒリヒリしてただれたようになった手は、塩素の仕業だったのか、と納得でした。
これは、使用上の注意として、ボトルに記載を義務付けて欲しいです。
使用中止へ
さて、3月から社内の消毒として使用義務付けられていた次亜塩素酸水ですが、先日、いま使っている次亜塩素酸水がなくなりくなり次第、アルコール消毒に切り替えるとの通達がきました。
まさか、他にも手荒れの報告が上がっているのではないか、と推測してしまいます。
まだまだ、消毒をする日常が続きそうです。梅雨明けしたとはいえ湿度が高く、猛暑日が続いて、体調のバランスを崩しやすくなっています。
交感神経と副交感神経のバランスが崩れると肌荒れの原因になる場合もあるようです。みなさんも、用心されてくださいね!