こんにちは、QUATRE(キャトル)です。
家族が、糖尿病 と指摘されてしまいました。
数年前に知り合いが糖尿病予備軍と指摘され 食事療法を約3ヶ月実行した結果、脱糖尿病予備軍を果たし、健康になられたことを思い出しました。
そこで、我が家も食事改善に取り組むことにしました。
今回は、その知り合いが推薦する本を中心に、糖尿病の食事療法 糖質制限 について調べたことをまとめてみます。
ただし、糖質制限の食事療法には、
以下に該当される方は注意が必要なので、
主治医さんにご相談くださいね。
注意
糖尿病治療中で経口血糖降下剤の内服やインスリン注射をしている場合
→低血糖症を起こす場合があるので、主治医に要相談
診断基準を満たす膵炎・肝硬変・長鎖脂肪酸異常症の場合
→糖質制限食の適応にならない
腎不全の場合
→主治医に必ず相談
糖尿病の食事療法
糖尿病の治療は、
一に、食事
二に、運動
三に、薬
といわれています。
急激に血糖値が上がらないような食事をして、
有酸素運動などの筋力トレーニングを行い、
医療機関で飲み薬やインスリンの治療を行います。
糖尿病の食事療法には、
カロリー制限と糖質制限があります。
糖質制限を指導されている江部先生が
著書『不安解消!30分でわかる糖尿病の本』の中で、
カロリー制限食と糖質制限食の違いを
わかりやすく解説してくれています。
【糖尿病治療 食事】カロリー制限
糖尿病治療の一般的な治療は、
食事療法で、食べ過ぎをやめて太るのを防ぎ
運動療法で、やせる、という指導です。
ここでは、1日3食、食品交換表をもとに、
カロリー計算しながら、主食、副食を摂る
カロリー制限食が推奨されています。
(引用元:『糖尿病サポートネット』HPより引用)
【糖尿病治療 食事】糖質制限
糖質制限は、
主食を抜いて、出来るだけ糖質の摂取をなるべく抑える食事療法です。
計算するのは、カロリーではなく、糖質の量だけ。
あとは、好きなだけ食べてもいいよ、という食事療法です。
制限する主食とは、
具体的には、ごはん、パン、麺類、などです。
2型糖尿病は、
膵臓のインスリンを作る力が弱くなって
少しは出せる状態です。
いちど作る力が弱くなってしまうと、もとに戻すのは難しいので、
それならば、インスリンをたくさん使わない生活をすればいい
つまり、血糖値は上げないために糖質を制限しよう
という考え方です。
食事療法 の長所と問題点
カロリー制限の良い点は、
一般的な療法なので、指導してくれる病院が多いことです。
一方で、次のようなネガティブな点が挙げられます。
- 量を我慢しなければいけない
- インスリンを作る力がかなり弱っている人には効果が薄い
- カロリー制限をしても悪化して合併症が出るケースもある
あくまで、全体の量を制限するだけで、
三大栄養素(炭水化物・脂質・タンパク質)を
「バランスよく」摂ることを推奨しています。
しかし、米や麦などの主食から、
糖の仲間 炭水化物 を「バランスよく」摂るので、
食後の血液中のブドウ糖はこれまで通り増えてしまいます。
(引用元:『糖尿病サポートネット』HPより引用)
このブドウ糖を減らすために、インスリンが必要なのですが、
もともとインスリンを作る力が弱っている膵臓に
薬を使ってインスリンを作らせるので
さらに負担をかけてしまいます。
結果、病が悪化して、合併症が発症する可能性がでてきます。
実際、カロリー制限を継続した治療での合併症も下記の通り報告されています。
第56回日本糖尿病学会年次学術集会の報告によると、従来の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)が中心の日本では、糖尿病患者さんにおいて、年間で新たに以下の合併症が発症しているのです。
・糖尿病腎症からの人工透析が約16000人以上
・糖尿病網膜症からの失明が約3000人以上
・糖尿病足病変からの下肢切断が約3000人以上
(引用元:東洋経済『エビデンスなき「糖質制限」論争は意味がない』より引用)
糖質制限の利点は、
インスリンを作る力が弱っている人に効果が高いことですが、
同時に下記の問題点があります。
- 指導医師が少ない
- 長期的な研究結果が出ていない
- 主食を我慢しなければいけない
2に関して、
著書『不安解消!30分でわかる糖尿病の本』を出版された時点で
糖質制限を指導している高雄病院(京都市)では、
10年経過して健康に問題の報告がないとのこと。
つまり、10年は合併症で悪化することなく
無事に過ごすことができるのではないか、としています。
その後、ホームページなどで、
糖質制限が糖尿病の食事療法として有用と言えるエビデンスを紹介されています。
現在、糖質制限の効果については、エビデンスが多数あります。たとえば2015年12月の『ランセット』に掲載されたレベル1+の論文で「低脂肪食よりも糖質制限食のほうが減量効果は高い」と報告され、2008年7月の『ニューイングランドジャーナル』に掲載された、レベル1の「ダイレクト試験」では、減量効果とHbA1c改善効果が証明されています。
さらに、糖質制限食で糖尿病が改善した方々は、高雄病院入院患者さんだけでも約1300人います。 (引用元:東洋経済『エビデンスなき「糖質制限」論争は意味がない』より引用)
3に関して、
主食のごはん、パン、麺類が我慢できないひとにはつらい食事療法です。
糖質制限の方が効果的とは言え、
継続できないと意味がありません。
また、カロリー制限をしたり糖質制限をしたりも
効果がありません。
カロリー制限か糖質制限かは、
自分が継続できる方で選択するのがいい、とされています。
糖質制限| FAQ
カロリーを気にしなくていいのはなぜか?
理由その①
血糖値を上げるのは「糖」の仲間だけなので「タンパク質」を食べても血糖値は上がらない
理由その②
おかずだけの生活ではお腹いっぱい食べても大したカロリーにならない
日本人の伝統食を否定するのはおかしいのでは?
人類400万年の歴史のなかで
糖質を主食とした生活は4000年ほど。
ほとんどは、糖質制限食と同じ「肉、魚、木の実」の生活
ヒトの体は糖質制限食に合うように進化している
糖質を取らないと脳が働かないのでは?
脳のエネルギー源は、ブドウ糖やケトン体。
肝臓で脂肪酸を分解して作られるケトン体で十分活動ができる。
血糖値は、
肝臓で、アミノ酸や乳酸などからブドウ糖を作る働きが活性化するので
常に正常範囲を保つことになる。
糖質制限のやり方
糖質制限は、
全食制限する厳しいプランから1日1食だけ制限するゆるいプランまで
3段階あります。
- スーパー糖質制限食
- スタンダード糖質制限食
- プチ糖質制限食
まず、BMI値により自分にどの糖質制限が適切かを確認します。
これによって、1日に摂取する糖質が決まります。
次に、1日に必要なカロリーを確認します。
カロリー不足にならないように糖質制限の献立づくりをします。
それでは、早速みていきましょう。
糖質制限やり方 その1|BMI値
BMI(ボティマスインデックス)とは、
体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数です。
BMI = 体重(kg)/ (身長(m)x 身長(m))
BMI値は、多すぎても少なすぎてもよくありません。
病気になりにくい理想の体型は、BMI=22 と されています。
この BMI値を基準に、
どの糖質制限プランが自分に適切かを決めます。
- BMI>25 = 肥満気味 → スーパー糖質制限食
- BMI 18.5〜25 = 標準 → スタンダード糖質制限食
- BMI<18.5 = やせ気味 → プチ糖質制限食
糖質制限やり方 その2|糖質の量を確認する
糖質制限プランによって
主食を抜く回数(朝昼夕)
摂取してよい糖質量が変わってきます。
スーパー糖質制限食の目標はこの2点です。
- 糖質制限 3食
- 糖質の目安 10〜20g / 食(30〜60g/日)
糖質制限やり方 その3|適正エネルギーを知る
1日に必要なエネルギーの計算方法は
こちらの記事で解説しています。
糖質制限やり方 その4|献立
主食を抜くことは大前提ですが
それだけでは、糖質制限には不十分です。
糖質は主食だけではありません。
糖質の多い要注意食材もあれば、
同じ食材でも高糖度に品種改良された食材もあり、
調味料にも隠れた糖質が潜んでいるからです。
まずは、自分の食べているもののうち
何が糖質が多く含まれているのかを意識することが大切です。
食材の具体例は、こちらの江部先生の著書に紹介されているので、
興味のある方はご参考くださいね。
糖尿病治療の食事|食べ方
どの食事療法を選ぶにせよ、健康な食生活を送るため
下記の項目は守りたいですね。
- ゆっくり、よくかんで食べる。
- 朝食、昼食、夕食を規則正しく食べる。
- バランスよく食べる。
- 食事は腹八分目でストップしておく。
- 夜遅く、寝る前には食べない。
(引用元:糖尿病情報センターHPより)