コロナ禍で、室内の換気への意識が高まっていますが、みなさんは換気をどうされていますか?
適度に換気を行ったほうがいいと分かっていても、換気をする時間や方法はご家庭によって様々です。 暑い夏や寒い冬になるとついつい換気が億劫になったり、うちの場合は夫が花粉症がひどいので春の換気も、気を使います。
そこで、今回は、効果的な、換気時間、回数、換気方法をまとめてみることにしました。ぜひ参考にしてみてくださいね。
換気効果
換気は、コロナ対策だけではなく、部屋の中の汚れた空気と屋外の新鮮な空気を入れ替えるなど、さまざまなメリットがあります。
お部屋の中の空気は、ホコリ、ハウスダスト、花粉、カビ、ダニ、身の回りの工業製品から出る化学物質など、思っている以上にさまざまな有害物質で汚れています。
そのほか、二酸化炭素、湿気、石油ストーブなどを使う場合は一酸化炭素中毒の危険性などがあり、換気は、健康のために欠かせません。
ここでは、換気のメリットを確認しておきまましょう。
室内の有害物質を出す
換気には、室内にこもったいやなニオイを外に出す効果があります。
ニオイには、
- キッチンやリビングの食べ物のニオイ
- バスルーム、トイレなどの洗剤や消臭剤などの化学物質のニオイ
- 化粧品の香料
- 工業製品からの化学物質のニオイ(印刷物のインクなど)
などがあります。
シックハウス症候群の予防
建材や家具などから出る揮発性有機化合物(ホルムアルデヒド・アセトアルデヒドなど)が原因で、
- 目に刺激を感じる
- 鼻水が出る
- 頭が痛い
- のどが痛い
- 皮膚疾患
などの症状の健康被害がおこる場合があります。
換気は、こうした室内にこもった化学物質を外に出す効果があります。
二酸化炭素を減らす
人やペットは、常に酸素を吸って二酸化炭素を吐き出しています。定期的な換気をしていないと、部屋には、二酸化炭素がたまってしまいます。
二酸化炭素の濃度が高くなると、
- 頭が頭がぼうっとする
- 眠気に襲わる
など、体の不調につながることがあります。
換気には、部屋にたまった二酸化炭素を外に出して、新鮮な空気といっしょに酸素を取り入れる効果があります。
湿気の調整
人の息には、水分が含まれています。
現代のような気密性が高い部屋で、換気をしなければ、部屋に湿気がこもり、カビやダニの発生や結露の原因になります。カビやダニは健康にも悪影響があるので、換気をして湿気を逃す必要があります。
結露の防止
結露は、湿度が高い室内の空気が、外気で冷たくなった窓や壁などで冷やされることで発生します。
そのまま放っておくと、建材やカーテンなどが劣化するだけでなく、カビやダニの発生につながります。
暖房だけでなく加湿機も使っている場合は、特に結露が出来やすくなります。定期的な換気を行うことで結露を抑えることができます。
温度の調節
冷房や暖房によって、冷やしすぎたり、暑くなりすぎたり、することがあります。換気をすることで、室内の温度を外気でリセットしましょう。
換気時間の目安は?
換気をすることで、多くのメリットがあることが分かりましたが、
どのタイミングで換気すればいいのでしょうか。
24時間換気
24時間換気システムは、2003年以降建築基準法で設置が義務付けられている機能なので、24時間換気システムがある場合は、活用して効果的に換気をしましょう。
- 電気代がもったいない
- 外気温の影響を受けやすいので冷暖房がもったいない
と言う理由で、止めている方もいるようですが、月の電気代にすると数百円と言われています。
有害物質の排出、二酸化炭素の排出、カビ・ダニ増殖の防止、結露の防止、シックハウス症候群の予防、など、換気のメリットを考えると、基本的には常にオンにしておくほうがおすすめです。
稼動する換気扇のワット数から算出した電気代は、毎月数十~数百円程度といわれていて、健康面への影響を考えれば動かしておいて損はないでしょう。日中は留守にすることが多いから止めている、という方もいるかもしれませんが、留守にしがちだからこそ、ハウスダストやカビなども溜まりやすくなります。やはり常時稼動させておくほうが安心だといえますね。(引用元:三井のすまいモールより)
自然換気
自然換気(窓を開ける換気)の場合は、1時間に5~10分がよいと言われています。
換気の目安は、
部屋の広さ、家族の人数、窓の数、窓の大きさ、時期など、条件によりますが、
換気時間は、長ければいいわけでなく、
換気の回数を増やすほうが効率的だと言われています。
冷暖房を使用する夏や冬は、部屋の冷気や暖気を逃がさないように、
短時間の換気をこまめにしましょう。
窓を開けて換気するときの時間と回数の目安は、1時間に5~10分程度と言われています。 ただし、窓や部屋の大きさや、室内に浮遊している汚染物質の種類によって外に出るスピードは異なるため、どの程度の換気であれば確実に感染症リスクが抑えられるのか、換気の効果について一概にはいえません。 また、1時間に10分の換気を1回するよりも、1時間に5分の換気を2回する方が換気の効果は高くなります。 できるだけ、回数を多く換気をすると効果的です。 (引用元:DAIKINより)
換気にいい時間帯
換気をするのは、湿度の低い時間帯がおすすめです。
室内の適正な湿度は40%〜60%です。
湿度が、
40%を下回ると、肌の乾燥、ドライアイ、インフルエンザなどウイルス
60%を上回ると、カビやダニが繁殖しやすくなります。
一般的に、湿度は40%〜60%になる時間帯は、
- 晴れた日 10時〜18時ごろ
- くもりの日 12時〜16時ごろ
です。
(引用元:)
ただし、季節や気温などの条件よっても湿度は変わります。
梅雨時期など、湿度が高い日はせっかくの換気をしても、
湿気がはいって逆効果になってしまいます。
湿度計があれば、都度確認して、
湿度が高い日は、短時間の換気を心がけたいですね。
換気時間|春先
スギ花粉が飛びやすい春先は、
スギ花粉が飛びやすい時間帯は避けて、換気をしましょう。
1回目のピーク 11時〜14時
2回目のピーク 17時〜19時
(引用元:アレグラFXより)
花粉は重いため風のないところでは地面に落下しますが、車や人に踏まれて粉砕されると軽くなって舞い上がりやすくなります。この粉砕された細かい花粉が家の中に入ると、なかなか外には出て行きません。主な侵入経路としては、窓からや換気によるものが約60%、外に干した洗濯物や布団からが約37%、帰宅時の衣服や髪からが約3%です。 換気は雨の日にする、洗濯物は花粉の飛散が少ない朝10時までに干す、帰宅時は玄関先で花粉を払い落とすなど、日頃から室内へ花粉を侵入させないように注意しましょう。 (引用元:DAIKINより)
換気方法
効率的に換気するためのいくつかのポイントをご紹介します。
窓が2つある場合
換気する際は、空気の通り道を作ることがポイントです。
対角線の2ヶ所の窓を開けると、全体的に空気が流れて、効果的に換気ができます。
風の流れが悪い場合
風は、狭いところから広いところに流れる性質があります。
窓を開けても空気の流れが悪い場合は、
空気の入口の窓 狭く、
空気の出口の窓 ひろく、
すると、空気が流れやすくなるそうです。
窓から風が入りにくい場合は、風や空気は、小さい隙間から勢いよく入り、大きい隙間から(小さな力で)出ていきやすいという性質があるため、外から空気が少しでも入ってくる側の窓は小さく開けて、外に空気が出る側の窓を大きく開けると効率的な換気ができます。(引用元:DAIKINより)
窓がひとつしかない場合
部屋に窓がひとつしかない場合は、空気が通り抜けず換気に時間がかかってしまいます。
この場合、キッチン、浴室、トイレなどに設置されている換気扇と、サーキュレーターや扇風機を使うと、部屋の汚れた空気を効果的に換気しやすくなります。
特にキッチンの換気扇は、排気量が多いので窓開けとの併用は効果的です。
③台所の換気扇を活用しましょう 住宅の換気扇の中でも排気量が特に大きい台所の換気扇を運転することで効果的に換気することができます。その場合は、台所に近い窓を開けると部屋全体の空気が換気されにくいので、台所からできるだけ離れた窓を開けるようにしましょう。窓を2つ開けている場合でも、台所の換気扇を運転することで、換気をアシストすることができるので、窓開けと換気扇の併用はおすすめです。(引用元:DAIKINより)
また、NHKの “可視化”でまるわかり!新型コロナ対策の新常識 「より効果的な換気方法とは」の実験によると、13畳の部屋の換気にかかる所要時間は、次の通りになりました。
- 2か所換気 7分
- 1か所換気 45分
- 1か所換気(+扇風機)21分
- 1か所換気(+扇風機+サーキュレーター)12分
このとき、
扇風機は、窓の内側から窓の外に向けて、
サーキュレーターは、窓の外から部屋の中に空気が入るように置くのがポイントです。
サーキュレーター単品の場合も、外側から内側に向けて置くと効果的に換気ができるそうですよ。
サーキュレーター利用の主な目的は、室内の空気を循環させることです。つまり、部屋の中の空気をかき混ぜるだけではなく、部屋の空気と外の空気の循環もスムーズに行えます。2つの手順で効率よくお部屋の換気が可能なので、是非試してみてくださいね。
- サーキュレーターの置き場所を窓側にする。
- 外の風が室内に入ってくるように部屋の内側に向けてサーキュレーターを設置する。
※一見窓の方へ向き、部屋の中の空気を外へ逃がすのが良いような気がしますが、実はこれは違います。サーキュレーターは、後ろの空気を吸い込み、その空気を前へ放出する機能がある家電製品なので、窓側に置き、外の空気を部屋の中に取り込むようにすると換気も早くなります。(引用元:あなぶき興産HPより)
エアコンは換気にならない
エアコンをつけているときも、換気は必須です。エアコンは、室内の空気を循環させているので、換気機能はないからです。(一部の機種を除く) エアコンは、立ち上がりの時に最も負荷がかかるので、エアコンをつけたままで換気をします。
まとめ
いかがでしたか。
換気は、ウイルス対策のほか、室内の有害物質を出す、シックハウス症候群の予防、二酸化炭素を減らす、湿気の調整、結露の防止、温度の調節など、様々な効果が期待されます。
ご家庭に24時間換気システムがあれば活用ましょう。
また、換気は外気の湿度や花粉の飛びやすい時間を配慮して換気を行うと効果的です。
換気は、2つ窓があれば効果的ですが、ない場合も、キッチンの換気扇、扇風機、サーキュレーターを活用してお部屋の空気をきれいに保ちたいですね。