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国際宇宙ステーション(ISS)後どうなる?ロシア・中国の宇宙開発まとめ

先日、国際宇宙ステーションからのロシアの撤退のニュースが流れました。ウクライナ侵攻の宇宙開発への影響と報道が目立ちますが、いま、世界の覇権図の大きな転換期に差し掛かっています。

アメリカとロシアの関係が注目される影で、順調に計画を実行している中国が、今後、宇宙開発の主導権を握ることになりそうです。

国際宇宙ステーションの概要と、ロシアと中国の宇宙開発を簡単にまとめてみました。

国際宇宙ステーションとは

国際宇宙ステーション(International Space Station)は、

世界で9番目の宇宙ステーション(人が住める人工衛星)です。

歴代の宇宙ステーション

歴代の国際宇宙ステーションは、次の通りです。

  1. サリュート
  2. アルマース
  3. コスモス557号
  4. スカイラブ1
  5. ミール
  6. 天宮1号
  7. 天宮2号
  8. ジェネシス
  9. ISS

国際宇宙ステーション参加国

国際宇宙ステーションは、5つの宇宙機関が参加する多国籍プロジェクトで、参加国は、次の通りです。

  • NASA(米国)
  • ロスコスモス(ロシア)
  • JAXA(日本)
  • ESA(欧州宇宙機関:加盟国ベルギー・デンマーク・フランス・ドイツ・イタリア・オランダ・ノルウェー・スペイン・スウェーデン・スイス・イギリス)
  • CSA(カナダ宇宙局)

国際宇宙ステーション(ISS)の運用

国際宇宙ステーション(International Space Station)は、

1984年、レーガン大統領が、一般教書のなかで建設を提唱。

1998年、組立て開始、2011年、完成しました。

ISSの運用は、当初、2016年までの計画でしたが、

2011年、2020年までに延長し、

その後、さらに、2024年までに延長しました。

当初計画では2016年までの運用だったが,2020年まで延長。更に米国を中心に2024年までの延長が検討されている。(引用元:コトバンクより)

【ESA】ISS 運用継続

ESA(欧州宇宙機関)は、

2019年11月、2030年までのISS運用継続を発表しています。

2019年11月27(水)・28日(木)に、ESAの閣僚級会議Space19+が、スペインのセビリアで実施されました。会議では今後のESAの革新的計画と共に、およそ144億ユーロという過去最大の予算が認められることになりました。

科学分野では、重力波検出衛星LISAとブラックホール観測衛星Athenaに対する予算が認められました。

国際協力プロジェクトとしては、国際宇宙ステーション(ISS)の2030年までの運用継続と、月周回有人拠点ゲートウェイ(Gateway)への参加が認められました。(引用元:宇宙技術開発株式会社HPより)

【アメリカ】ISS継続

2021年12月、2030年までのISS運用継続を正式に発表しています。

2015年に改訂された宇宙基本計画工程表に基づき、2024年までの我が国のISS運用延長への参加が決定されています。 なお、米国は2021年12月、ISSの運用を2030年まで延長する旨発表しました。(引用元:外務省HPより)

【ロシア】ロスコスモス ISSの撤退

2009年、ISSの運用が終わるまでにロシア独自の宇宙ステーションを構築する意向をNASAに通知しています。

2009 June 17: In a presentation to NASA, Russian space agency, Roskosmos officially informed the US about its intention to "build and prepare for operation the first elements of the orbital assembly and experimental piloted space complex by the end of the ISS life cycle." (引用元:Russian Space Webより)

ISSの運用については、

2015年、表明していた撤退を取り下げ、2024年までの運用に合意しましたが、

老朽化を理由に、早ければ2024年の撤退、2025年以降の撤退を示唆。

2022年4月30日、正式に撤退を表明しました。

ロシアと日米欧などは24年まではISSを共同で運用することで合意しているが、ロシアで宇宙開発を担当するボリソフ副首相は4月12日、プーチン大統領も参加して行われた宇宙開発に関する会議で撤退方針を表明した。(引用元:JIJI.comより)

ロシア政府は早ければ2024年にもISSから撤退し、独立した宇宙ステーションの建設に取り組む考えを示している。米ロ両国によるISSの共同運用は20年に及ぶ。 (引用元:CNNより)

ロシアの宇宙開発関係者は8月30日、国際宇宙ステーション(ISS)について、機器やハードウェアの老朽化で「修復不可能な」故障に見舞われる恐れがあると警告した。 (引用元:BBCより)

ロシア国営宇宙開発企業ロスコスモスのロゴジン社長は30日、ロシア国営テレビの番組で国際宇宙ステーション(ISS)の運営から撤退すると表明した。「ロシアのISSでの作業終了日程は既に決まっている」と述べ、他の運営国に通知してから1年で全ての作業を終了するとした。具体的な撤退の日付は示さなかった。(引用元:日本経済新聞より)

【NASA】アルテミス計画とゲートウェイ

また、月面着陸のアルテミス計画(Artemis Program)では、

NASA主導で、ESA、ロスコスモス、JAXA、CSAが

月軌道周回ステーションゲートウェイ(LOP-G)を開発しています。

2022年6月 アルテミス1号 打上げを予定

2024年11月 ゲートウェイ組立て開始

【ロシア】宇宙ステーション ROSS

ロシア独自の宇宙ステーションのプロジェクトは、すでに始動ています。

ロシア独自の宇宙ステーション ROSS(Russian Orbital Service Station)は、無人型の6基のモジュールで構成。通常は無人で、有人宇宙船の立ち寄るための宇宙港にする構想を発表しています。

2021年1月、ナウカの8割は完成しています。

2025年 コアモジュール 打上げ予定

月での基地開発では、

2020年10月、NASA主導の ゲートウェイへ不参加を表明、

2021年3月に、中国と月面基地の建設で協力をする覚書に調印、

2022年1月に、2030年までに共同で月面基地の建設を発表しています。

中国国家宇宙局は28日、宇宙白書の発表にあわせて記者会見し、2030年までにロシアと共同で月面基地建設を始める計画を明らかにした。35年をめどに、地球と行き来して月面で活動するためのエネルギー設備や通信システムを基地に整備し、人類が短期滞在する場合には生命維持環境を備えた「小さな村」をつくる構想も披露した。 (引用元:朝日新聞デジタルより)

www.sankeibiz.jp

【中国】宇宙ステーション 天宮

天宮(てんきゅう / 中国語発音:テェンゴン)は、

中国の有人宇宙ステーション(CSS:Chinise Space Station)です。

2011年〜2013年 天宮1号(Tiangong-1)

2016年〜2019年 天宮2号(Tiangong-2)に続いて、

2022年末の完成を目指して、天宮3号(Tiangong-3)を建設中です。

天宮3号 とは

天宮3号は、3つのモジュールから構成される計画です

  • 天和(Tianhe):コアモジュール(CCM:Core Cabin Module)
  • 問天(Wentian):実験モジュール(LCM-1:Laboratory Cabin Module-1)
  • 夢天(Mengtian):実験モジュール(LCM-2:Laboratory Cabin Module-2)

2024年に、巡天(光学望遠鏡のモジュール)が追加される予定です。

定員3名の宇宙ステーションで、2020年、宇宙飛行士を18人選抜、現在訓練中です。

天宮3号 進捗

(引用元:afpより)

2021年4月、天和(コアモジュール)打上げ

2021年6月〜9月 神舟(Shenzhuou)十二号(宇宙飛行士3名)帰還

2021年9月 天舟(Tianzhou)三号(無人補給船)

2021年10月〜2022年4月 神舟十三号(宇宙飛行士3名)帰還

2022年5月 天舟四号(無人補給船)予定

2022年6月 神舟十四号(宇宙飛行士3名)予定

2022年7月 問天(実験モジュール)打上げ予定

2022年10月 神舟十五号(宇宙飛行士3名)予定 → 6人体制 

2022年11月 夢天(実験モジュール)打上げ予定 <完成>

news.mynavi.jp

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