スーパーに行ったら初物のりんごがありました。実りの秋が近づいてきています。
青森のりんご 恋空(こいぞら)
「恋空」だなんて初めて聞きました。極早生(ごくわせ)の品種で、2004年に品種登録された青森のりんごだそうです。今井夏木監督の映画「恋空」にちなんで名付けられたとか。
うちのまわりは桃やぶどうの産地なので桃やぶどうのの品種に詳しくなりましたが、きっと青森の人はりんごの品種に詳しんだろうなぁ。
りんごは皮ごと食べる?むいて食べる?
表面がピカピカのりんごは安全なのか
「皮がベタベタするほどワックスかけてるりんごっていやよね」なんて言葉をよく聞きます。しかしこれは大きな誤解なのでうっかり人前で言わないように。国産果物でワックスが使用されるのは一部の柑橘類に限られています。
りんごの皮のベタベタの正体は、りんごの皮に含まれる天然のろう物質なのだそうです。しかもこれはりんごが私たちに教えてくれる完熟のサインなのです。
これはりんご自身が内側から作り出す天然のもの。「油上がり(あぶらあがり)」と呼ばれ、りんごが成熟すると増える脂質「リノール酸」「オレイン酸」などの脂質(不飽和脂肪酸)が皮の表面に出てくる現象です。
(中略)
りんごは完熟していながらも、自分で新鮮さを保つための成分を作り出しているということなのです!(引用元:一般社団法人りんご対策協議会)
皮は食べる派?安全なのはわかったけれど
私は皮ごと食べる派です。りんごの皮やその近くには、抗酸化作用のあるポリフェノールが多く含まれると言われているからです。
野菜や果物は皮の近くほど栄養が近いといいますが、りんごも皮に栄養があるのです。
ポリフェノールやカリウム、ペクチンなどの健康に役立つ成分が多く含まれているため、皮ごと食べるのが健康には良いとされています。(引用元:りんご大学)
りんごの皮の栄養〜ポリフェノール
りんごには、エピカテキン、プロシアニジン、アントシアニンをはじめ約100種類ものポリフェノールが含まれています。ポリフェノールは、抗酸化作用で活性酸素を除去してくれます。
りんご1個半食べれば、ワイン1杯相当のポリフェノールが摂れるのですね。
皮付きの場合生果実100gあたり約104mg、皮なしでも92mgも含まれています。赤ワインには100mlあたりに約140mgのポリフェノール類が含まれていますので、かなりの量が含まれていることになります。(引用元:チクマ農園)
りんごの皮の栄養〜カリウム
カリウムは体内のナトリウムとひっついて、体の外にナトリウムを排出してくれます。りんご王国の青森県では高血圧の人が少ないそうです。
りんごの皮の栄養〜ペクチン
整腸作用のある食物繊維です。ジャムのトロミを出す材料です。このとろみが腸壁にトロトロの膜を作るので、有害物質が吸収されるのを防ぐ効果もあります。
りんごを野菜洗浄剤ベジセーフで洗う
輸送途中よごれや残留農薬がちょっと心配になる方は、野菜洗浄剤で洗って皮ごと食べたらいいかなと思います。
いろんなメーカーさんから出ていますが、うちはベジセーフを使っています。シュッとひと拭きして洗っています。表面がちょっとざらついていても、キュッとした手触りでよごれが落ちたのがわかります。また、ちょっとしなびてきた夏のりんごもシャキッとして鮮度を取り戻した感じになりますよ。
旬のりんごは皮ごと干してチップにして保存
りんごチップの作り方
皮つきのままスライサーで薄切りにしてドライにします。出来上がり時間はりんごの厚みにもよるので、状態をみながら、上下を返しながら仕上げます。
時間の目安は、
オーブン → 90度〜100度で2〜3時間
食品乾燥機 → 60度で6時間
天日干し → 天気がいいと2〜3日
です。
りんごチップを作る際のポイント
りんごは褐変しやすい果物です。ちょっとひと手間かけるときれいに仕上がります。ぜひお試しくださいね。
1.レモン汁であえて色止めする。
2.シロップ(砂糖1:水2)にひと晩浸けて脱水する。
3.ペーパーで水分を拭き取って干す。
写真は右がビフォーで、左がアフターです。